- 投稿日 2025/02/17
- 更新日 2025/03/13
【バリアフリー旅行|高知編】歩行に不安のある方や車いすの方も安心!高知観光プランのご案内
個人旅行向けp>
高齢者施設様向けp>
令和7年の連続テレビ小説「あんぱん」の聖地である香美市・南国市を含む高知県内を巡るプランをご紹介します。
高知ならではの自然や関連文化施設を楽しみながら、多世代で参加しやすいプランとなっています。
特に、聴覚に障がいのある方や歩行に不安のある方、小さなお子様連れのご家族にも配慮し、安心してご参加いただける内容です。
今回、高知県での2泊3日モニターツアーをもとにご紹介しています。
ぜひ、ご旅行の参考にしてみてください。
目次
高知県物部川流域エリア観光
その① 龍河洞



香美市の龍河洞は、日本三大鍾乳洞の一つとして知られる、美しく静寂な洞窟です。
洞内では、自然の力によって形成された多様な形の石灰岩がライトアップされ、幻想的な雰囲気を楽しめます。
また、弥生時代の生活跡が残されており、龍河洞の長い歴史を感じることもできます。
今回のツアーでは、トラベルヘルパーが同行し、必要に応じてサポートを受けながら見学することができました。
洞窟内には階段が多く、狭い通路をしゃがんで進む場面もあるため大変ですが、そのぶん鍾乳洞を抜けたときの達成感は格別です。
なお、鍾乳洞内は通路が狭く階段が多いため、車いすでは入ることができません。
しかし、入口近くの龍河洞情報館では、龍河洞を紹介するDVDを鑑賞できるほか、高知県内各地の観光情報も提供されています。
事前にお聞きしたいことがありましたら、高知県バリアフリー観光相談窓口までお問合せください。
龍河洞についての情報は下記公式ホームページをご覧ください。
URL:https://ryugadou.or.jp/
その② 香美市立やなせたかし記念館



香美市は「アンパンマン」の作者であるやなせたかしさんの出身地です。
香美市立やなせたかし記念館には、「アンパンマンミュージアム」、「詩とメルヘン絵本館」、「別館」の3つの建物がありますが、今回は「アンパンマンミュージアム」を訪れました。
「アンパンマンミュージアム」の地下1階には、アンパンマンワールドの立体展示が並び、実際に体感しながら楽しめる工夫がされています。
また、4階のやなせたかしギャラリーでは、やなせさんがミュージアムのために描きおろした作品や絵本の原画などをじっくりと鑑賞することができます。
静かで落ち着いた空間に並ぶ数々の作品は奥深く、大人でも思わず見入ってしまうほど魅力的で、素敵な時間を過ごしました。
館内ではベビーカーの使用はできませんが、障がいのある方などサポートが必要な場合は、受付で個別に対応しています。
問い合わせ先:香美市立やなせたかし記念館
電話番号:0887-59-2300
URL:https://anpanman-museum.net/
その③ やなせたかし朴ノ木(ほおのき)公園


やなせたかし朴ノ木(ほおのき)公園は、アンパンマンミュージアムからさらに北東へ進んだ場所にあります。
この公園は、やなせさんの生家があった地です。
園内には地名の由来にもなった朴の木があり、これはやなせたかしさん自らが植樹したものです。
そして、やなせさんご夫婦の墓碑もここにあります。
公園は、山や田畑に囲まれた牧歌的な風景の中にあり、墓地でありながら、やなせさんの詩碑やベンチが設置され、自然と触れ合える穏やかな場所になっています。
また、アンパンマンやばいきんまんの石像もあり、訪れる人々を温かく迎えてくれます。
詩碑に刻まれた詩からは、やなせさんがアンパンマンに込めた想いや、その世界観を感じることができました。
※駐車場は、公園から徒歩5分ほどの場所にあります。
問い合わせ先:香美市立やなせたかし記念館
電話番号:0887-59-2300
URL:https://anpanman-museum.net/guide/detail07.html
その④ 物部川のほとりの温泉宿 夢の温泉

グランピング設備のある夢の温泉では、ドーム型の部屋に泊まり、夜は星空観察が楽しめます。
問い合わせ先:物部川のほとりの温泉宿 夢の温泉
電話番号:0887-52-2334
URL:https://yumeno.jp/
高知県東部エリア観光
その① 高知県立のいち動物公園



高知県立のいち動物公園は、香南市野市町にある動物園です。
園内は「温帯・熱帯の森」「アフリカ・オーストラリアゾーン」「ジャングルミュージアム」「子ども動物園」など、5つのエリアに分かれており、約100種1400点の動物たちがのびのびと暮らしています。
動物への配慮や自然の景観を活かした造りになっているため、園内は広く坂道も多いですが、電動カートを利用することで、子どもたちと同じペースで快適に周遊することができました。
動物の姿が見えると、子どもたちは柵に駆け寄り、興味津々で観察。
ブチハイエナやグラントシマウマのような大きな動物から、ニホンリスなどの小さな動物まで、さまざまな動物を間近で楽しむことができました。
また、園内ではベビーカーのレンタルもあり、小さな子ども連れの家族でも安心してゆっくり見て回ることができます。
問い合わせ先:高知県立のいち動物公園
電話番号:0887-56-3500
URL:https://noichizoo.or.jp/
【※この施設では、電動カートの貸し出しは行っていません】
その② 廓中ふるさと館

廓中ふるさと館は、江戸時代の武家屋敷が残る安芸市土居廓中にある食事処です。
安芸市の名産である“なす”を使った料理や、ご当地グルメのちりめん丼など、地元の味を楽しむことができます。
今回は、一番人気の「かき揚げちりめん丼」、「お子様ちりめん」、そして「元祖なすカレー」を注文しました。
なすカレーはピリ辛で、やや大人向けの味わいかもしれませんが、どの料理もボリュームたっぷりで美味しく、大満足の食事となりました。
駐車場はお店のすぐ前にあり、障がいのある方や子ども連れ、高齢の方でも安心して訪れることができます。
また、入口は自動ドアになっているため、車いすでもスムーズに入店可能です。
座席はテーブル席と座敷席の両方が用意されており、用途に応じて選ぶことができます。
問い合わせ先:廓中ふるさと館
電話番号:0887-34-0701
営業時間:9:00~16:30(食事11:00~ ラストオーダー14:30)
休館日:月曜日(祝日の場合は営業)、木曜日、金曜日
その③ 伊尾木洞


伊尾木洞は、約300万年前、周辺がまだ海だった頃に波の侵食によって形成された天然の海蝕洞です。
長さ約40メートルの洞窟内には川が流れ、その横に通路が続いています。
天井から滴る水滴が川面に波紋を広げ、静かで幻想的な美しさを演出します。
ひんやりとした空気や湿度が全身に感じられ、自然の息吹を間近で味わうことができます。
洞窟を抜けると、緑に覆われた渓谷が広がり、さらに奥まで歩いて進むことも可能です。
このエリアにはシダの群落が生息しており、そのすべてが国の天然記念物に指定されています。
まるで映画のワンシーンのような神秘的な景色に、大人も子どもも思わず見惚れました。
道は自然のままの岩場で足元が不安定なため、車いすでは入ることができません。
しかし、洞窟内を少し進むだけでも壮大な景色を楽しめるため、少し歩ける方や介助者が同行できる場合にはおすすめのスポットです。
第一駐車場にある観光案内所では、公衆トイレを完備し、各サイズの長靴を無料で貸し出しています。
ヘルメットのレンタルも可能で、事前に申し込めば有料のガイドが同行してくれるサービスも利用できます。
問合せ先:安芸市観光協会(有料ガイド申込みはこちらから)
電話番号:0887-35-1122
URL:https://www.akikanko.or.jp/
その④ 海洋堂Space Factory なんこく


海洋堂Space Factoryなんこくは、南国市にある「海洋堂高知」が運営する施設です。ここでは、海洋堂のソフビフィギュアを生み出している工場の様子を見学したり、これまでの作品を鑑賞したりできるほか、塗装や模型のワークショップ体験を通じて、ものづくりの楽しさを体感できます。
工場内には、見たい場所のボタンを押すとズームアップして作業の様子を詳しく観察できる仕掛けがあり、子どもたちは次々とボタンを押しながら、夢中になって作業工程を見学していました。展示されているフィギュアの中には、大人にとって懐かしいものも多く、幅広い世代が楽しめます。また、展示には説明文が添えられており、聴覚に障がいのある方も理解しやすい工夫がされています。
館内はバリアフリー設計となっており、車いすや電動カート、ベビーカーの利用も可能です。
問合せ先:海洋堂Space Factoryなんこく
電話番号:088-864-6777
URL:https://kaiyodo-sfn.jp/
※この施設では、電動カートの貸し出しは行っていません
その⑤ ひろめ市場


ひろめ市場は、飲食店や鮮魚店、精肉店のほか、お土産屋や洋服店など、さまざまなお店が立ち並ぶ活気あふれる市場です。
市場内には多数のテーブルと椅子が設置されており、購入した食べ物や飲み物をその場で楽しむことができます。
地元の人々に長く親しまれ、観光地としても人気が高いため、いつも大賑わい。
基本的に相席スタイルのため、隣の人との距離が近く、県内外から訪れるさまざまな人と気軽に会話を楽しむこともできます。
ここでは、海の幸から山の幸まで、高知の名物を存分に味わいました。
特にカツオのたたきは大好評!自分の好きなものを選べるため、苦手な食材がある方やアレルギーのある方でも安心して楽しめます。
食べ終わった後は、席に食器を置いておけばスタッフが片付けてくれるので、気軽に利用できるのも魅力です。
問合せ先:有限会社ひろめカンパニー
電話番号:088-822-5287
URL:https://hirome.co.jp/
その⑥ 三翠園温泉

高知城から徒歩7分の場所にある、歴史ある旅館。ここは、かつて土佐藩主・山内家の下屋敷跡に建てられた由緒ある宿です。外構の一部となっている物見亭は、西郷隆盛が高知を訪れた際、藩主・山内容堂と会見した場所として知られています。
歴史の面影を感じながら、特別なひとときを過ごすことができます。
また、館内の温泉施設は日帰り入浴も可能。旅の途中に立ち寄り、歴史を感じる空間でゆったりとくつろぐことができます。
〒780-0862 高知市鷹匠町1丁目3-35
電話番号:088-822-0131(9:00~18:00)
URL:https://sansuien.co.jp/
高知県高知市観光
その① 高知城
高知城へは、電動カートやベビーカーで二ノ丸へ上がることができます。入り口は正面の追手門ではなく、反対側にある搦手(からめて)門からのルートをおすすめします。


高知城は、街を見下ろす壮大な景色を楽しめる名城で、実は本丸御殿が天守に接続する形式を残しているのは全国でも高知城のみです。
さらに、天守と追手門が両方現存しているのは、高知城を含めた3つの城だけです。
今回は、二ノ丸まで電動カートとベビーカーで登り、旅行支援のスタッフが同行して急な階段の上りをサポートしました。
天守に向かう途中には、高知城に関する解説パネルが多く設置されており、聴覚に障がいのある方にも楽しんでいただけます。
石落としなど、歴史的な設備もしっかり残っており、大人も子どもも興味津々で見学していました。
天守の最上階からは、360度のパノラマビューが広がり、家族みんなでその壮大な景色を楽しみました。
また、身体に障がいのある方など、天守に登れない場合でも、電動カートやJINRIKI(人力車)を利用して、車いすで二ノ丸まで上がることができますが、坂道や舗装されていない園路が多いため、介助士の方と一緒に行くことをおすすめします。
高知城問い合わせ先:高知城管理事務所
電話番号:088-824-5701
URL:https://kochipark.jp/kochijyo/
※この施設では、車いす、JINRIKI、電動カートの貸し出しは行なっていません。
※シニアカー等、重量がある電動カートは通行することができません。
車いす・JINRIKIレンタルについての問い合わせ先:タウンモビリティステーションふくねこ
電話番号:080−3923−2939(11時〜16時、毎週木〜日曜日※年末年始は除く)
URL:https://fukuneko-k.com/fukuneko/town_mobility.html
その② 日曜市


高知城の追手門から東へ延びる追手筋にて毎週日曜日に開かれる街路市は、約350店舗が並び、市の長さは約1キロメートル。
終日路上で開かれる市としては日本一の規模を誇ります。
出店されている品々は、野菜や果物から土佐打ち刃物などの工芸品までさまざまです。
道の両側に店舗が並んでいますが、道幅が広いため、ベビーカーや電動カートでも譲り合いながらスムーズに進むことができます。
子どもたちは、高知名物の文旦ジュースを買って、美味しく楽しんでいました。その後、みかんも購入し、お店の人と笑顔でやりとりをしました。
聴覚に障がいのある方は、スマートフォンの文字起こしアプリを使ってお店の方と会話する場面も見られました。
この場所は、そこにいるだけで独特の雰囲気を感じられるため、障がいの有無に関係なく、誰もが楽しめるスポットです。
問い合わせ先:高知市商業振興課街路市担当
電話番号:088-823-9375
URL:https://www.city.kochi.kochi.jp/site/gairoichi/
※ここでは、電動カートの貸し出しは行っていません
その③ 桂浜公園



桂浜公園は、よさこい節にも登場する美しいスポットです。
雄大な太平洋を五感で感じることができる場所で、景色だけでなく、海風や波の音、潮の香りも楽しめます。
また、坂本龍馬の銅像が立っており、歴史好きの方にもおすすめの場所です。
最近リニューアルオープンした**商業施設「桂浜 海のテラス」**では、高知の美味しい食べ物やお菓子、桂浜グッズや龍馬グッズなどを購入でき、食事や買い物も楽しめます。
今回はその中の「うみさち」で海の幸をふんだんに使ったラーメンを堪能した後、電動カートで龍馬像に向かいました。
道中、青い海を見ながら感激しつつ、ついに龍馬像に到着。
龍馬像近くでは「龍馬に大接近」というイベントが開催されており、龍馬の顔の高さまで登れるやぐらに上がり、記念写真を撮影しました(このイベントは毎年実施予定です)。
一部に傾斜がきつい坂がありますが、電動カートでスムーズに進むことができました。
リニューアルされた「桂浜 海のテラス」には広めのトイレが完備されており、車いすを使用する方や子ども連れの方も安心して利用できます。
問い合わせ先:桂浜公園管理事務所
電話番号:088-841-4140
URL:https://katsurahama-park.com/
※この施設では、電動カートの貸し出しは行っていません
※「龍馬に大接近」のイベントの開催は年2回(春:4月上旬〜5月下旬頃、秋:9月中旬〜11月中旬頃)
その④ 桂浜水族館



桂浜公園内にある桂浜水族館は、生きものたちを驚くほど近い距離で見ることができる施設です。
現在ショータイムは廃止されていますが、サプライズ的にトドやアシカがステージから出てきて、目の前でさまざまなパフォーマンスを披露してくれる時もあります。
今回は、トドのサプライズに遭遇しました。水からジャンプして一回転したり、陸に上がって観客に近づいたり、2頭のトドがたっぷりと観客を楽しませてくれました。
トドがさわれるくらい近くに来てくれるので、子どもたちも大喜び!
また、桂浜水族館の最大のポイントは、さまざまな生きものに心ゆくまでエサやりを体験できるところです。魚や動物を鑑賞するだけでなく、体験を通してリアルを知ることができる企画が盛りだくさんで、さまざまな楽しみ方ができます。
水族館内では、電動カートの乗り入れが可能です。2階の展示室には階段のみのアクセスとなっていますが、それ以外のエリアは車いすやベビーカーでも快適に周遊できます。
問い合わせ先:桂浜水族館
電話番号:088-841-2437
URL:https://katurahama-aq.jp/
※この施設では、電動カートの貸し出しは行っていません
おわりに
高知県の様々な観光施設をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
車いすや電動カート、ベビーカーを使いながらも、旅行を楽しむことができる様子を見て、
「車いすでも旅行に行けるかも!」と安心された方もいらっしゃるのではないでしょうか。
高知県には、バリアフリー観光相談窓口もありますので、詳細を確認したい方はこちらにご連絡いただくと、さらに安心して旅行を楽しむことができるかもしれません。
ぜひ快適な高知県旅行をお楽しみください!
高知県バリアフリー観光相談窓口
電話番号:088-824-0227 / 090-1329-2939(9:00~17:30 ※年末年始は除く)